食べることは面倒くさい
若いころは、週末ごとに銀座や赤坂、六本木や青山へ、西洋料理や懐石料理やその他もろもろ、食べたり飲んだりに行くことが楽しみだった。
そのころは友達や、好きな人がいたりして、一緒に過ごす時間が楽しかったのもある。
けれど、基本的に、食べることは面倒だ。幼いころ、超が付くほど偏食だったことも手伝ってか、特別に好きな食べ物は、ないような気がする。
お腹が空くと、空腹感で気が散ったり、吐き怪我したり、体力が弱くなったり、そのせいで、風邪を引いたりするから、それが嫌で、時分どきになると、慣例的に何らかを食す。
でも、もし、食べたり飲んだりしなくて済むならどんなに楽だろうと思う。そのために時間を取られることもないし、何かしていることを途中でやめなくても済む。
だから、ある日ちょっとでも「美味い」と感じるものがあれば、飽きるまで毎日毎食でもそれでいい。
昔のバイト先では、最初に勧められた五目そばを毎日食べ続けた。
少し前は、刺身を食べ続け、ここ数か月、いや、数年か、は、麻婆豆腐一辺倒。
なんだっていいんだよ、空腹状態から解放されれば、味なんて。
というわけで、今日も豆腐を買い、麻婆豆腐にするね。