番町小学校の梅の花が、あんまり香しく鼻に届いたから、
夕方以降、膨らみ続けていた不愉快な気持ちの塊を、奥歯でかみ砕いて飲み下してしまうことにした。
あれを記しておこう、これも残しておこうと思った様々な言葉を、忘れてしまおうと思った。
何日か後には排泄されることを期待して。
今日、私の気持ちを動かしたものの最後は、梅の香りということに決めた。
たとえ明日また、同じような気持ちの塊ができてしまうとしても、
あるいは、明日という日が訪れないとしても。
あのいい香りの余韻を持ったまま、今日を終えたい。
ありがとう、梅ちゃん。