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キーゼルバッハ(Kiesselbach)部位?

確か、あれは10月の23日の火曜日の朝。

目が覚めた瞬間、喉の痛みを感じて、「しまった!やってまった!」と思った。

そら、そうだよね。急に涼しく(寒いくらいに)なってきたのに、夏の恰好のまんま、半袖半ズボン、タオルケット1枚で、夜中寒さを感じつつ、まんじりともしない時間を過ごすこと数日だったから。

翌日から、鼻水、熱感、咳を経て、28日日曜頃、突然快癒。

その間に毛布を出して、寝間着も長袖長ズボンに衣替えした。

が、しかし、翌週11月4日日曜日、またも喉の痛み。それから鼻水、咳と定石を踏み、週末頃には小康状態を得たが、すっきりとはしなかった。

その後、毎朝、鼻をかむたびに、左のほうから血の混じったものが出るのがお約束となった。

そして、2週間ほど経過した昨晩のこと。

 階上か、隣室なのか判然としないけれど、いつも夜中にシャワーか風呂かなにかの水音が聞こえる。

そのせいなのか、泳ぐ夢や、船に乗る夢をよく見る。が、昨夜は違った。

朝、目を覚まし、出かける支度をしようとすると、鼻血がでて止まらなくなった。洗面器を持ちつつ、救急車を呼ぶか、タクシーを捕まえるか、どうしようかと迷っているうちに目が覚めた。

時計を見ると3時少し前だった。いつもならそのまま、また寝入ってしまうのだけれど、なんとなく、用を足しに行った。ベッドへ戻り、これまたなんとなく鼻をかんだ。このところ、毎朝見る血がまた出てるかなと軽い気持ちで鼻紙を開いてみて驚いた。

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ティッシュ全面が真っ赤だった。少し焦ってせき込むと、出てきた痰も赤かった。

やだなあ。夢どころじゃないじゃん。このまま止まんなかったら、出血多量で死んだらはずかしいじゃん。なるべく早めにあの世へ行きたいとは思っているけど、今日はまだ、やり残してることがあるからだめなんよ。

などと、つじつまの合わぬような下らぬことを考えながら、何度か鼻をかんだり、痰を吐いたりしながら、おおかた出切ったところで、「そうだ、濡れマスクをしよう!きっと乾燥して、鼻の奥が切れたんだ!」と勝手な診断をし、再度寝ようと試みた。

けれど、一度焦った心がなかなか収まらず、結局、うつらうつらしながら起床時刻を迎えてしまった。

その睡眠不足のせいか、そうでないかはわからないけれど、なんとなく熱っぽくだるい。仕事場へきて、また鼻をかんだが、血は出なかった。けれど、咳ばらいをして出た痰は、やっぱり赤かった。

なんだか、もう、帰って寝たい。

誰にも会いたくない。誰とも話したくない。

一人になりたい。(;へ:)