東 京 往 来

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瓶底の東京

今日も無事にバイトを終了。明日から世間は三連休。そして私は三連勤。いいね。

昨日だったか、バイトへ向かう駅のホームでまんまるな月を見つけた。満月だったかどうかは知らぬが、今日の帰り路、そのことを思い出し、月を探した。

頭上、真上、太陽で言うなら南中のような場所に、煌々と輝く月があった。

深い瓶の底から、遠い瓶の口のその先にある光を見ているような気がする、こういう満月(かどうかは知らぬが)が好きだ。

東京という長い瓶の底の底に暮らす者の、憧れに似たような、何に対してかはわからぬけれど、希望の光であるかのような輝きが好きだ。

体が反り返ってひっくり返ってしまいそうなほどに首を後ろに曲げて上を向き、視線の先にある月の丸さとまぶしい光を見ていると、その先に、出口があって、いつかそこを通って自由な世界へ行かれるのではないかという気がしてくる。

やがて、きっと、それは敵う。

いつかこの場所を出て、なにかから解放される。