四面楚歌
今まで、ひとりを相手に奮闘してきた。先週から3人増えてその奮闘が4倍になった。
今日、上司へ書類を渡そうとした若い人に、ちょうど中間に居るような形だったから、渡してあげるとばかりに手を差し出したけど、それは無視され、若人は直接上司へ手渡した。
ああ、この家族の名を冠した者以外は、信用されていないのだな、とまた改めて実感する。
そう思うと、この度の段、資金繰りのための手続きなど、必要な書類さえあれば、私だってできるのに、それを任されることはないことに納得だ。その家の係累が、不要不急の外出ということで、北陸の地から遠路はるばる(でもないか)上京し、その手続きを行うのだ。
半世紀以上、息をし、暮らしていても、それはただの無駄な酸素消費であり、誰かや何かの代行をする資格も能力も全く存在しない、無用の生き物。
ますます居場所がないなあ。
もう、ここから去りたいなあ。
だって、いくら話しても、いくら話をしても、力を尽くそうとしても、その話は、彼らの耳に届かず、尽くす力は望まれていないものなのだから。せめてもの慰めは、尽くした力の成果が、もしあるなら、彼ら自身のものとして、持っていってくれるということか。そこに、私の存在の記録はないとしても。